Udemy 2. Docker入門 #03
2020年06月24日に更新

分かるDocker解説。DockerComposeとは何か?

この記事でお話しすること

この記事では、DockerでのRails開発を始めるに当たって、知っておきべき基礎知識を解説していきます。

今回はDocker Composeについて学んでいきます。

と、その前にまずはWebアプリケーションの仕組みを理解しましょう。

Webアプリケーションが動く仕組み

Railsで構築するようなWebアプリケーションには様々なサーバ環境が必要です。

  • Webサーバ

    ブラウザから受け取ったリクエストを処理するサーバ。

    • html・css・画像ファイル等の静的なコンテンツの場合

      Webサーバ自身が処理し、ブラウザにレスポンスを返します。

    • ユーザー毎に表示内容が変化するような動的なコンテンツの場合

      Webサーバはアプリケーションサーバに処理を受け渡します。

  • アプリケーションサーバ

    Webサーバから受け取ったリクエストをRailsに伝え、処理した結果をWebサーバに返すサーバ。

  • データベースサーバ

    永続データを保管、管理するサーバ。

これらがそれぞれの処理を実行し、1つのWebアプリケーションを動かしています。

WebアプリケーションによるDockerコンテナ設計

それではDocker上でRailsを立ち上げるときは、一つのコンテナ内でこれら全てのサーバ機能を管理するのでしょうか。

いいえ、それではDockerの良さが十分に発揮できません。

1コンテナ = 1役割

基本的に、Dockerコンテナは1つのコンテナに対し1つの役割を持たせる設計にします。

なぜ、1コンテナ = 1役割なのか?

最大の理由は再利用性が高いことです。

docker4

例えばRails本体とデータベースを分けたコンテナ設計にするとしましょう。

開発が進み「Railsやーめた」となった場合、新たなサーバ機能を持ったコンテナを立ち上げることで、データベースコンテナを再利用することができるのです。

結果、コンテナを壊して作り変えることが容易になり管理・運用が楽になるのです。

どこまでを1つの役割とするのか?

これはプロジェクトによるとしか言いようがありません。(僕は無知すぎて判断不能…。すみません)

コンテナ設計に迷われた方のために、参考になりそうな記事を抜粋しておきます。

知っておくべき7つのコンテナー設計パターン

[翻訳] Dockerについてよくある勘違い

Dockerコンテナの分割は開発時はプロセス毎にしたほうがいい。

複数のコンテナの一括管理を行う「Docker Compose」

さて、ここまでは「Docker上でWebアプリケーションを構築するには、役割ごとにコンテナを立ち上げる」ということを学びました。

しかしコンテナの数が多くなると、構成の管理や起動・停止などの運用が煩雑になってきます。

そこで複数のコンテナを立ち上げるときは、コンテナの一括管理が行えるDocker Composeを利用します。

Docker Composeとは何か?

Docker Composeとは、複数のコンテナを一度に作ったり、まとめて管理したりできるツールです。

Macの場合、Docker for Macをインストールした時点でDocker Composeもインストールされています。

半信半疑の方は下記のコマンドで双方がインストールされているか確認してみましょう。

Dockerのインストールがまだの方はこの記事を参考にインストールしてください。

Dockerのバージョン確認
$ docker -v

Docker version 19.03.8, build afacb8b
Docker Composeのバージョン確認
$ docker-compose -v

docker-compose version 1.25.5, build 8a1c60f6

Docker Composeを一括管理する「docker-compose.yml」

Docker Composeは「docker-compose.yml」というファイルで一括管理します。

docker-compose.ymlは、システム内で稼働する複数のコンテナ構成をまとめて定義したファイルになります。

下記のサンプルファイルでは、dbコンテナとwebコンテナの構成が定義されています。

docker-compose.ymlのサンプル
version: '3.8'
services:
  db:
  	# ベースイメージの指定
    image: postgres
    # コンテナのデータ管理(DBデータの永続化)
    volumes:
      - ./tmp/db:/var/lib/postgresql/data
    # コンテナ内の環境変数の指定
    environment:
      POSTGRES_PASSWORD: 'password'
  web:
  	# Dockerfileのパスを指定
    build: .
    # コンテナ内で動かすコマンド
    command: bash -c "rm -f tmp/pids/server.pid && bundle exec rails s -p 3000 -b '0.0.0.0'"
    volumes:
      - .:/myapp
    # コンテナ間の通信
    ports:
      - "3000:3000" # ホストマシンのポート番号:コンテナのポート番号
    # サービス間の依存関係
    depends_on:
      - db	# webコンテナはdbコンテナに依存する(実行順序 db -> web)

Docker ComposeはDockerの多機能ツール

DockerでいきなりRailsを始める方は非常に混乱すると思いますが、

  • まずベースにDockerがあって、
  • その多機能ツールがDocker Compose

だと認識しておけばOKです。

今後のRails開発ではDocker Composeを主に使用するため、コマンドも$ docker-composeを使います。

DockerDocker Compose。2つのツールが同時にインストールされているので混乱すると思いますが、このコマンドが出てこれば「ああ、一括管理コマンドで操作してんだな」と思ってください。

まとめ

これにて「DockerでのRails開発を始めるに当たっての基礎知識」の解説を終わります。

最後に今回学んだことをまとめておきますね。

  • Webアプリケーションを動かすには複数のサーバ環境が必要
  • Docker上でWebアプリケーションを構築する場合は複数のコンテナを立ち上げる
  • 原則、1コンテナにつき1つの役割のみ
  • 複数のコンテナを一括管理するにはDocker Composeを使う
  • そのDocker Composeを設定するファイルはdocker-compose.yml

おしまい

以上で「Docker入門」のチャプターを終わります。

このチャプターでは、

について学んでいきました。

次回から実際の開発、手を動かしていきましょう-。

それでは!

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