Udemy 3. Dockerを使ったRails+Nuxt.js環境構築 #07
2020年06月24日に更新

docker-compose.ymlを使ってRails6を構築する(PostgreSQLパスワード変更方法)

今回達成すること

Dockerコンテナ上にRailsアプリを作成します。

ここまでの整理

前回までに、2つのDockerfileを作成しました。

  1. Rails6を動かすAlpineベースのDockerfileを作成する
  2. Nuxt.jsを動かすAlpineベースのDockerfileを作成する

そしてDockerfileを操作するComposeファイルを作成しました。

今回は「docker-compose」を使ってRailsアプリを作成し、初期画面をhttp://localhost:3000に表示することをゴールとします。

ブラウザにこの画面を表示する

rails start image

Dockerイメージを作成する

まずはComposeファイルがある「root」ディレクトリに移動しておきましょう。

root $ # ここに移動しとく

Dockerイメージを作成するビルトコマンドを実行します。

root $ docker-compose build

...
Successfully built 98dae7be26a8
Successfully tagged udemy_demoapp_v1_front:latest

できたか確認してみましょう。

root $ docker images

REPOSITORY               TAG                 IMAGE ID            CREATED             SIZE
udemy_demoapp_v1_front   latest              83a00baafff6        46 seconds ago      117MB
udemy_demoapp_v1_api     latest              cfd72c5564fc        58 seconds ago      561MB
ruby                     2.7.1-alpine        5325e6e0d2cb        5 days ago          51.7MB
node                     14.4.0-alpine       3bf5a7d41d77        13 days ago         117MB
  • REPOSITORY … イメージの名前。
  • TAG … タグ名。イメージのバージョン管理に使う。
  • IMAGE ID … 一意のイメージID。コマンドでイメージを指定する時などに使う。
  • CREATED … 作成日。

Railsアプリを作成する

続いてRailsアプリを作成します。

root $ docker-compose run --rm api rails new . -f -B -d postgresql --api

このコマンドはDockerとRailsの2つに分けて説明します。

docker-compose run <–オプション> <サービス名>

  • run … 指定したサービスのコンテナを立ち上げ、任意のコマンドを実行する時に使います。

  • --rmオプション … 任意のコマンドを実行後、コンテナを自動で削除します。

    これは、コンテナを削除する$ docker-compose rmコマンドを実行するのと同じことをしています。

  • api … Composeファイルに記述したサービス名。

上記コマンドの場合、apiサービスに対しRails newコマンドを実行しています。

参考 docker-compose run - docker docs

rails new <ディレクトリ名> <-オプション> <–モードオプション>

  • . … カレントディレクトリ(現在のディレクトリ)内にRailsアプリを作成する指定です。

    通常rails newの後はアプリ名兼、ディレクトリ名を指定します。

    ただ今回のように既にある「api」ディレクトリの中にRailsアプリを作成したい場合は、.ドットを指定します。

    カレントディレクトリと判断される場所は、docker-compose.ymlcontextで指定した場所となります。

docker-compose.yml
  api:
    build:
      context: ./api # ここが rails new . のカレントディレクトリとなる
  • -fオプション … ファイルが存在する場合に上書きします。ここでは Gemfile を対象としています。

  • -Bオプション … Gemをインストールするbundle installコマンドを実行しません。

    後でイメージを作り替えるときに実行されるため、ここでは省略しています。

  • -d <データベース名>オプション … 使用するデータベースを指定します。

    今回は、postgresqlを指定していますが、指定がない場合はデフォルトのsqlite3が使用されます。

    ちなみに–database=postgresqlこういった書き方もできます。

  • --apiオプション … API専用のRailsアプリケーションを作成する場合に指定するオプションです。

参考 Railsドキュメント Railsガイド

書き換わったGemfileを確認してみよう

コマンドを実行したことによってGemfileがRails用に書き換わっています。

確認してみましょう。

api/Gemfile
source 'https://rubygems.org'
git_source(:github) { |repo| "https://github.com/#{repo}.git" }

ruby '2.7.1'

# Bundle edge Rails instead: gem 'rails', github: 'rails/rails'
gem 'rails', '~> 6.0.3', '>= 6.0.3.1'
...

Dockerイメージを再ビルドする

Gemfileが書き換わったのでapiサービスのDockerイメージを再ビルドします。

root $ docker-compose build api

このコマンドにより$ bundle installも実行されます。

イメージをビルドするタイミングとは?

イメージを再ビルドするタイミングは、基本的に2つです。

  1. Dockerfileを書き換えたとき
  2. Dockerfileに記載しているファイルを書き換えたとき(ここではGemfileのこと)

引用

新しいGemfileを入手したので、イメージを再度ビルドする必要があります。(これと、GemfileまたはDockerfile への変更は、再構築が必要な唯一の場合です。)

Quickstart: Compose and Rails - docker docs

Railsアプリの起動を確認してみる

これでRailsアプリが作成できました。

ただ今のままでは動きません。

試しにapiコンテナを起動して、ブラウザでhttp://localhost:3000にアクセスしてみてください。

root $ docker-compose up api
  • up <サービス名(任意)> … コンテナの生成・起動を一発で行うコマンドです。

    サービス名の指定がない場合は、全てのサービスが起動します。

このような画面が出てこれば成功です。

DockerがRailsを起動していることが確認取れました。

2020-05-30 00-53-03

確認が取れたらapiコンテナを停止しましょう。

root $ 「Control」+「C」

Stopping udemy_demoapp_v1_api_1 ... done

依存関係として指定したdbコンテナも一緒に起動しています。停止しましょう。

root $ docker-compose stop

Stopping udemy_demoapp_v1_db_1 ... done
  • stop … コンテナを停止するコマンドです。

今のコンテナの状態を確認してみます。

StateがExitとなっていればコンテナが停止している証です。

root $ docker-compose ps -a

         Name                       Command              State    Ports
-----------------------------------------------------------------------
udemy_demoapp_v1_api_1   rails server -b 0.0.0.0         Exit 1        
udemy_demoapp_v1_db_1    docker-entrypoint.sh postgres   Exit 0 
  • ps … コンテナの一覧を表示するコマンドです。
  • -aオプション … 起動中、停止中関わらず、全てのコンテナを表示します。

停止の確認が取れたらコンテナを削除しましょう。

root $ docker-compose rm -f

Removing udemy_demoapp_v1_api_1 ... done
Removing udemy_demoapp_v1_db_1  ... done
  • rm … 停止中のコンテナを削除するコマンドです。
  • -fオプション … 「本当に削除しますか?」の確認メッセージを出さずそのまま削除します。

コンテナ削除の確認を取りましょう。

root $ docker-compose ps -a

Name   Command   State   Ports
------------------------------

これで綺麗になりました。

コンテナは常に削除しよう

これからDocker開発を進めていく上で、コンテナは常に削除することをおすすめします。

理由として、

  • psコマンドのコンテナ一覧にどんどんコンテナリストが溜まってくる
  • コンテナに直接インストールしたgemやパッケージがそのまま残ってしまう

ためです。

本番環境ではDockerfileから作成されたコンテナをデプロイしますので、コンテナに直接インストールしたものは反映されません。

常に本番環境と同じ状態で開発を進めるためにも、コンテナは一度削除して再度立ち上げることを心がけましょう。

Railsのデータベース設定を行う

上記画像のエラーは、Railsのデータベースが作成されていないことで起こる接続エラーです。

そこでRailsのdatabase.ymlにPostgreSQLの初期設定を行います。

api/config/database.yml
default: &default
  adapter: postgresql
  encoding: unicode
  host: db            # 追加
  username: postgres  # 追加
  password: <%= ENV["POSTGRES_PASSWORD"] %>  # 追加
  ...
  • host … PostgreSQLが動いているホスト名を指定します。

    ここではComposeファイルのdbサービスを指定しています。

  • username … PostgreSQLのユーザー名を指定します。

    ここはデフォルトのユーザー名であるpostgresを指定します。

    参考 PostgreSQL - docker hub

  • password … PostgreSQLのアクセスに必要なパスワードです。

    ここは、Composeファイルで指定したPOSTGRES_PASSWORD の環境変数と一致させます。

    ↓ PostgreSQLのパスワードを変更したい場合

設定が完了したらデータベースを作成します。

root $ docker-compose run --rm api rails db:create

上手くいくとこのように表示されます。

Created database 'app_development'
Created database 'app_test'

もう一度Railsの起動を確認してみよう

データベース設定が終わったら再度Railsの起動を確認します。

root $ docker-compose up api

起動後は、ブラウザでhttp://localhost:3000/にアクセスしてみましょう。

OK!上手くいきました。

rails start image

それではapiコンテナを停止して、

root $ 「control」+「C」

コンテナの停止・削除を同時に行います。

root $ docker-compose down

削除できたか確認を取りましょう。

root $ docker-compose ps -a

# OK
Name   Command   State   Ports
------------------------------

まとめ

今回はdocker-compose.ymlファイルを使ってコンテナ上にRailsアプリを立ち上げました。

いつでも見返せるように、この記事で出てきたDockerコマンドを整理しておきますね。

# コンテナ内で任意のコマンドを実行する
$ docker-compose run <サービス名> <任意のコマンド>

# Dockerイメージを作成する
$ docker-compose build

# 複数のコンテナの生成し起動する
$ docker-compose up

# コンテナを停止する
$ docker-compose stop

# 停止中のコンテナを削除する
$ docker-compose rm -f

# コンテナの停止・削除を一度に行う
$ docker-compose down

# コンテナの一覧を表示する
$ docker-compose ps -a

次回予告!!番長

次回はNuxt.jsのアプリを作成して、ブラウザ上にNuxtの初期画面を表示させます。

お楽しみに!!

お時間ある方は、どうぞコラムへお進みください。↓

【コラム】PostgreSQLのパスワードを変更したい場合

PostgreSQLのデフォルトパスワードは、Composeファイルで指定した環境変数のPOSTGRES_PASSWORDの値となります。

docker-compose.yml
services:
  db:
    image: postgres:12.3-alpine
    environment:
      POSTGRES_PASSWORD: $POSTGRES_PASSWORD # .envファイルで指定

この値はデータベースが初期化されるタイミングで設定されるため、以後この環境変数を変えてもコンテナ内のPostgreSQLのパスワードを変更することができません。

パスワードを変えるには、イメージを作り直すか、コンテナ内で直接変更を行う必要があります。

コンテナ内でパスワードを変更する

まず、dbコンテナを立ち上げます。

root $ docker-compose up -d db
  • -dオプション … バックグラウンドでコンテナを実行する。

次に、PostgreSQLに入ります。

root $ docker-compose exec -u postgres db psql
  • -u <ユーザー名> … ユーザーを指定するオプションです。

    特に変更がなければデフォルトのユーザー名postgresを指定します。

中に入ったら変更したいパスワードをセットします。

postgres=# ALTER ROLE postgres WITH PASSWORD 'password';

確認しましょう。暗号化されたパスワードが表示されます。

postgres=# SELECT * FROM pg_shadow;

usename  | usesysid |               passwd               |
postgres |       10 |md532e12f215ba27cb750c9e093ce4b5127 |

PostgreSQLから抜けます。

postgres=# \q

パスワード変更後の対応

Composeファイルを新しいパスワードに変更します。

docker-compose.yml
services:
  db:
    image: postgres:12.3-alpine
    environment:
      POSTGRES_PASSWORD: <新たなパスワード>

Raisに直接パスワードを書き込んでいる場合はdatabase.ymlを変更します。

api/config/database.yml
default: &default
  password: <新たなパスワード>

以上で完了です。

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