Contentfulから取得した下書き記事を開発環境に表示する
  • 2019.10.04に公開
  • 2020.01.05に更新
  • ブログ構築
  • 5. ブログ記事周りの構築
  • No.2 / 4
「ブログ構築」では、Nuxt.js v2.14未満が使用されています。 Nuxt.jsはv2.13~14で大きなバージョンアップがありました。それに伴い、書き方も大きく変化しています。 v2.14以上で書かれた「ブログ構築」の続編は、カテゴリー「 ブログ構築TS 」 で公開しています。

今回達成すること

ブログを運用していく上で、公開前に下書き記事を確認することは必須です。

そこで今回は、

  • 開発環境には 下書き記事を表示して
  • 本番環境には 公開記事のみを表示する

切替を行なっていきます。

そして、下書き記事には「下書き」フラグを表示するよう設定を行います。

下書きフラグ完成イメージ

2019-10-04 17-53-37

ブランチを作成しておきましょう

post_draftブランチを作成して、その上で作業していきましょう。

$ git checkout -b post_draft

新規ブランチに移動できたか確認しておきましょう。

「※」印が付いているところが現在のブランチです。

$ git branch
  master
* post_draft
	...

OKですね。次へ進みます。

Contentfulに渡すAPIキーを、環境ごとに切り替える

今回行うことはContentfulに渡すAPIキーを、開発環境と本番環境で切り替えるだけです。

この作業を行うだけで、開発環境に下書き記事を表示することができます。

plugins/contentful.jsを開いて、以下のように編集してください。

plugins/contentful.js
const contentful = require('contentful')

const config = (process.env.NODE_ENV === 'development') ? {
  space: process.env.CTF_SPACE_ID,
  accessToken: process.env.CTF_PREVIEW_ACCESS_TOKEN,
  host: 'preview.contentful.com'
} : {
  space: process.env.CTF_SPACE_ID,
  accessToken: process.env.CTF_CDA_ACCESS_TOKEN
}

const client = contentful.createClient(config)

export default client
  • process.env.NODE_ENV === 'development'

    NODE_ENVには、開発環境の場合development、本番環境の場合productionという文字列が入ります。ここでconfigに渡す値を切り替えています。

  • accessToken

    開発環境のときは、CTF_PREVIEW_ACCESS_TOKENを渡し、本番環境のときは、CTF_CDA_ACCESS_TOKENを渡しています。

  • host

    下書きコンテンツを読み取る、ベースURLを指定しています。

    下書きを読み取るには、ベースURLを"preview.contentful.com"に置き換える必要があります。

    参考

    PreviewAPI - Contentful

Contentfulに下書き記事を作成してみる

それでは、Contentfulにログインして下書き記事を作成してみましょう。

管理画面右上の「Add blogPost」ボタンから新規作成できます。

2019-10-04 16-14-09

今回は以下のように作成しました。(ここはなんでも良い)

  • Title ... 「下書き記事だよ。公開してないよ」
  • Image ... 無し
  • Slug ... 「draft_test」
  • Body ... 「下書き記事だよ。公開してないよ」
  • Status ... 「draft」

localhostで確認してみよう

下書き記事が作成できたら、Nuxt.jsを起動して"http://localhost:3000/"にアクセスしてみましょう。

このように表示されたら成功です。

2019-10-04 16-24-49

下書き記事を一目で分かるようにフラグを立てる

ご覧のように下書きも公開記事も、全く同じように表示されます。

現状は数が少なく一目で下書きと判断できますが、記事数が増えてくると、どれが下書き記事なのか分からなくなります。

そこで、下書きと一目でわかるようにフラグを立てましょう。

公開日が空の場合に下書きと判定

下書き判定ルールは独自で決めます。

今回は、 公開日が空である時に下書きと判定する というルールにしました。

他の方法として、blogPostモデルに「Status」フィールドを追加し、下書き・公開のチェックボックスを用意する方法もあります。

筆者は、当初「Status」フィールドを作成しましたが、チェックが面倒になり辞めました。個人レベルで運用する場合は、できるだけ簡単な仕組みで運用することをオススメします。

下書きフラグを立てるメソッドの作成

ルールが決まったら、次はメソッドの作成です。

このメソッドは複数箇所で使う共通メソッドになりますので、store/index.jsGetters内に書きましょう。

store/index.js
export const getters = {

  draftChip: () => (post) => {
    if (!post.fields.publishDate) return 'draftChip'
  }
}

  • draftChip

    publishDateが存在しない場合に、draftChipを返します。

    これはコンポーネント名を指定しています。

下書きフラグを表示するコンポーネントを作成する

続いて「下書き」と表示するコンポーネントを作成します。

componentsディレクトリに postsディレクトリを作成し、更にその中にdraftChip.vueファイルを作成します。

ルートディレクトリにいる状態で、下記コマンドを実行してください。(手動で作成してもOK)

$ mkdir components/posts && touch components/posts/draftChip.vue

作成したdraftChip.vueを編集しましょう。

components/posts/draftChip.vue
<template>
  <v-chip
    label
    small
    dark
    color="orange"
  >
    下書き
  </v-chip>
</template>

index.vueに下書きフラグを表示する

次はフラグの表示です。

まず、pages/index.vueに追記します。

pages/index.vue
<template>
	...
    <v-card-text>
      {{ post.fields.publishDate }}
      <span :is="draftChip(post)" />		<!-- 追記 -->
    </v-card-text>
	...
</template>

<script>

import draftChip from '~/components/posts/draftChip' // 追記

export default {
  components: {
    followBtns, draftChip // 追記
  },
  computed: {
    ...mapGetters(['setEyeCatch', 'draftChip']) // 追記
  },

}
</script>
  • import draftChip from ...

    draftChipコンポーネントをインポートします。

  • ...mapGetters(['setEyeCatch', 'draftChip'])

    mapGettersから、draftChipメソッドを読み取っています。

  • <span :is="draftChip(post)" />

    isはコンポーネントを切り替えるVue.jsのプロパティです。

    下書きの場合、draftChipという文字列が返され、その文字列と同じ名称のコンポーネントを表示します。

    動的 & 非同期コンポーネント - Vue.js

ブラウザで確認してみよう

トップページにアクセスすると、下書き記事だけフラグが表示されていますね。

これでOKです。

2019-10-04 17-53-37

必要であれば、posts/_slug.vueにも追記する

必要であれば、記事の個別ページにも下書きフラグを追加すると良いでしょう。

index.vueと全く同じ追記で表示することができます。

本番環境にPushする

さて、ここまでの変更をPushしましょう。

肝心なことは、「本番環境で下書き記事が表示されないこと」です。

Pushして確認してみましょう。

まず、Gitにコミットして、

$ git add -A
$ git commit -m "add_draft_plug"

masterブランチにマージして

$ git checkout master
$ git merge post_draft

BitbucketにPushします。

$ git push

本番環境に下書き記事が表示されなければ大成功です!

やったね。

さて、次回は?

お気付きの方もいるかも知れませんが、記事ページをリロードすると「Page Not Found」エラーが出ます。

これは、動的なルーティングを静的コンテンツとして出力していないためです。

クリックすると記事が表示されるのは、クライアント側で実行されているからです。

サーバーサイドでは記事コンテンツが無い状態なんですね。

次回はこのエラーを対応するために、generateプロパティを追加していきます。

すぐ更新するから、またきてね!

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